
ロードバイクを趣味で始めたばかりの皆さん、週末の限られた時間で効率よく強くなりたいですよね?特に、私と同じように家庭や仕事と両立しながらホビーレース参戦を目指しているサラリーマンパパなら、なおさらではないでしょうか。
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練習しているのにレースで結果が出ない
週末の貴重な練習時間、頑張って長距離を走っているのに、レースになるとペースの強弱に反応できず、悔しい思いをして集団から千切れてしまう…。その原因は、あなたの頑張りが足りないのではなく、「頑張り方」に工夫の余地があるかもしれません。
私yubikeも、ロードバイク歴20年とはいえ、パワーメーター導入前は同じ失敗を繰り返していました。当時の私は、疲労度を計測する方法がないため、ただ感覚で判断。サイクルコンピューターに残るのは距離と時間という限られたデータだけ。結果、やみくもに距離ばかり気にして、疲労は溜まるのに速くならない「ジャンクマイル」ばかりを稼いでいました。
このままではダメだと気づき、Joe・Frielさんの本を読んで取り入れたのがTSS(トレーニング ストレス スコア)でした。TSSは、感覚に頼る練習から脱却し、客観的なデータで練習の「質」をコントロールし、レースの結果を変えるための考え方です。
TSSの基礎知識:「感覚」や「距離」ではダメなの?
TSSとは何か?
TSSとは、トレーニングによる身体的な負荷やストレスを定量的に評価するための指標です。簡単に言えば、「あなたのトレーニングの頑張り」と「疲労の度合い」を数値で表してくれます。
なぜ距離や時間だけではダメなのでしょうか?例えば、100km走ったとしても、のんびり景色を見ながら走るのと、集団の先頭で風を切りながら走るのとでは、疲労度がまったく違いますよね。TSSは、強度(どれだけ速く、頑張ったか)と持続時間(どれだけ続いたか)を掛け合わせて算出するため、この「頑張りの差」を正確に数値化できます。
TSS(トレーニングストレススコア)とは?ロードバイク初心者にとっての効率的な練習を実現するカギを握るのは疲労回復!?>>
TSSの計算と必要なもの
TSSの計算には、FTP(Functional Threshold Power:1時間出し切れる全力パワー)という数値が土台として必要になります。FTPは「約1時間維持できる最大の平均パワー」のことです。そして、正確なTSSを出すためには、パワーメーターが必須となります。
数式は複雑ですが、GarminやStrava、TrainingPeaksなどのアプリやデバイスがあれば自動で計算してくれるので、大丈夫です!
FTPを知って最短で強くなる!忙しいサラリーマンパパのロードバイク上達術>>

TSSの目安:トレーニング負荷のレベル分け
TSSを把握できるようになれば、自分の疲労度を客観視できます。以下の記事では、TSSに関する基本から具体的なトレーニングへの落とし込みについても触れております。また、算出されたTSSの数値がどれくらいの疲労度を表しているのか、目安表も載せております。(※あくまで個人の感覚ですが、、、)
【yubike経験談】失敗を成功に変えたTSS活用術
TSSをKPIに!「ジャンクマイル」を「結果に直結する練習」に変える
TSS導入前は、やみくもに距離ばかり追いかけていましたが、TSSをKPI(重要業績評価指標)に設定してからは、トレーニングの内容が少しずつ変わりました。
ただひたすらに距離だけを追うことはやめました。「狙った強度」でトレーニングをすることで、練習がレースで使える力へと直結するようになりました。その結果、レース中のペースの強弱に反応できるようになり、集団に残り続けることができ、ゴールスプリントに絡むことができるレースが増えてきました。そして、上位入賞やトップチェッカーという具体的な成果を得ることができたのです。

忙しいサラリーマンパパこそ、この考え方が重要です。貴重な練習時間を最大限に活かすため、短い時間でも高強度でTSSを稼ぐ効率的な練習を取り入れましょう。※ただし、いきなり高強度の練習ばかりを取り組むのではなく、基礎をしっかりやってから、レース本番に向けて徐々に高度を上げていく方法(ピリオダイゼーション)がケガなく長く楽しむ上では重要です。
ロードバイク インターバルトレーニング おすすめメニュー3選!初心者でも強度を上げて鍛えるための実践ガイド>>
ピリオダイゼーションとTSSの組み合わせ

TSS導入前は、レースに向けて特別なことはせず、「なんとなく」当日を迎えていました。しかし、TSSを意識することで、レース日から逆算してトレーニングを計画するピリオダイゼーション(期分け)を取り入れられるようになりました。
もちろん、「レースに出る」ということがモチベーションに繋がりますが、そうでないときも自転車を楽しく乗り続ける上で、「トレーニング自体を楽しむ」ことを考える上でもピリオダイゼーションは有効と考えます。私の場合は、練習内容に意図を持たせることで、練習がマンネリ化せず、飽きずに高いモチベーションを維持できるようになりました。これはロードバイクを「ゆるく長く」楽しむ上でも非常に大切なことです。
ロードバイクを続けるコツ:3児のサラリーマンパパの長くゆるく楽しむコツとモチベーション維持術>>
ロードバイク歴20年パパ流!「ゆるく長く」楽しむための実践的ピーキング戦略
厳密な数値管理よりも楽しむことが大切
私yubikeのモットーは、厳密な数値管理に縛られすぎず、「ゆるく長く楽しむ」ことです。KPIを意識するあまり、「~しなければならない」といった過度なプレッシャーを自身に与えて、ネガティブなフィードバックを強めてしまっては元も子もありません。人それぞれで熱量が違うのは当然ですよね!?あくまで趣味でやっていることで、仕事でストレスをためて、趣味でもためて、、、それではリフレッシュにならず、せっかくワクワクしながら購入した愛車との戯れも台無しです。過酷で嫌になりがちなトレーニングをいかに楽しむか、という工夫のひとつとして「TSS」を活用してみてはいかがでしょうか。
レース本番を見据えたトレーニングメニュー
「ゆるく長く楽しむ」とは言えど、レースである限りは他人と競うことになります。当然、集団から千切れてしまっては、復帰するために脚を使い切ってしまうことにもなります。もし復帰できなれば、孤独な時間が襲ってくるため、回避するために必死にもがきます。ところが、集団走行とは違って単独走行は風の抵抗をもろに受けてしまいます。戦略にもよりますが、勝負所まで耐えて、前方集団で生き残ることが大切です。そのため、ピーキング(レースで最高のコンディションを迎えるための調整)もレース本番を想定した実践的な内容を意識したいところです。練習環境の違いなど制約はありますが、本番と同じようなコースレイアウト、距離、レースペースで走る練習をすることで、自信をもってレースに臨むことができるでしょう。
例えば私の場合、起伏の少ないクリテリウムレースが本番なら、練習のときも信号や交通量が少なく平坦なコースを選びます。そして、本番と同じ距離・時間を「止まらずに走り続けることができる距離(または時間)で区切って」繰り返し、レースを想定した強度で走るようにしています。※ガチ勢の方にとって、ピーク期は疲労をためすぎないようにアクティブリカバリーをする期間とも言えますね。
TSSに関するQ&A
Q1. パワーメーターがない場合、TSSは計算できない?
A. スピード・ケイデンスセンサーを活用して、心拍数やRPE(自覚的運動強度)から推定TSSを計算できるアプリもあるようですが、正確性ではパワーメーターに大きく劣るみたいです。TSSを活用していくためにはパワーメーターがある方がよさそうですが、比較的な高価なツールなため、初心者の方へは「お財布に余裕があれば」おすすめしたいところです。感覚値や距離を指標とすることは、強度を計る点において正確性に欠けるものの、TSSはあくまで目安である、という見方も重要です。購入前に「自覚的運動強度」を指標にする点もご一考いただければと思います。
Q2. トレーニングの目的によってTSS以外に注目すべき指標(IFなど)はある?
A. IF(Intensity Factor:強度係数)に注目しましょう。TSSが同じでも、IFが高い練習は短時間高強度、IFが低い練習は長時間低強度と、体の刺激が全く異なります。練習目的に合わせてIFを意識すると、さらに質が高まります。
Q3. TSSが高い日の後の適切なリカバリー方法とは?
A. ハードにトレーニングした後は、翌日を完全休養とするか、TSSが50以下のアクティブリカバリー(軽いライド)に充てましょう。栄養補給と睡眠を意識し、次の高強度トレーニングまで必ず体を休ませてください。
ロードバイク疲労回復の基本:「心地よい疲れ」はトレーニングを頑張った証拠>>
まとめ:TSSを使いこなし、結果を出すロードバイクライフへ
TSSは、限られた時間で結果を出したいサラリーマンパパにとって、意識すべき考え方のひとつです。ロードバイクを楽しむことを念頭に、TSSを活用して効率的に強くなりましょう。
